動物の医者
動物病院に勤務する獣医師を臨床獣医師と呼び、この臨床獣医師というのが獣医師の中で最もシェアを占めています。
犬や猫の診察や治療を行うのはもちろんですが、それ以外にも取りやうさぎ、ハムスターといった小動物も診察を行います。
一般的に家庭で飼育されている小動物はすべて対応をするために、多くの知識を身につけることが必要ですし、病院内のスタッフの数が少ないので一人が受け持つ仕事量が多いこと、入院対応や夜間診療があることもあり勤務時間も長く仕事内容もハードであると言えます。
他にも、動物園や水族館、家畜を育てている養豚場や養鶏場、競馬の競走馬の育成施設といった動物のいる施設で働く獣医師もいます。
このような大型動物の診察や管理を専門に行っている獣医師もいますし、日頃は動物病院で働きながら要請があれば出動する場合もあります。
競走馬の育成や体調管理をしたり、水族館や動物園での仕事を行っていたりする獣医師には、自身の専門分野に特化した仕事を行っている人もいます。
稀なケースとしては、製薬会社や食品会社などの民間企業や公務員として働いている人もいます。
民間企業で仕事をする人は、動物実験の健康管理を行ったり、乳牛や食肉の品質管理を行っていて、臨床業務よりは研究が主な仕事となります。
公務員として働く場合には、農林水産省や厚生労働省の職員となり動物の権益を行ったり、地方公務員となれば各地の保健所や食肉衛生研究所で働くのが主な仕事となります。
獣医師は忙しい
獣医師の1日は仕事によって異なりますが、ここでは一般的な動物病院で働く獣医師の1日を紹介していきます。
一般的に、開院時間の1時間ほど前に出勤をして勤務の準備を始めます。
診察や治療の準備を行うだけでなく、入院している動物がいれば様子を確認して薬の投与、注射、朝食準備といったことを行っています。
診察が始まる前に、業務予定の確認のためにミーティングが行われます。
ここで、すでに予約が入っている患者については処置内容や場合によっては手術、検査の打ち合わせを行っていきます。
診察が始まれば、順次来る動物に処置を行い、場合によっては検査をしたり預かって経過観察をしたりということが行われます。
午前の診察が終わって午後の診察までは休憩ではあるのですが、その間にも入院している動物の経過観察をしたり午後の診察準備が行われます。
午前の検査や手術が押してしまえば、午後の休憩中にも行われることがあります。
診察終了後には、終業ミーティングが行われたり夜間救急があるときには急患があれば処置をします。
このように、動物病院の勤務医の仕事はとてもハードです。
動物園や水族館で働く獣医師も基本的に仕事の様子は同じです。
施設内の動物の健康状態のチェックや食事状況やフンのチェック、就寝場所の清掃や動物の移動などが業務時間内での仕事となります。