臨床工学技士の資格について

学歴が受験資格となる臨床工学技士試験

臨床工学技士は、生命維持装置を始めとする、医療の現場で用いられている機器を操作、管理するという仕事をします。
手術現場では欠かせない存在ですし、臨床工学技士の腕によって手術の質が変わることもあります。
また、入院患者さんが用いる医療機器のチェックや操作をする必要もありますので、医療の現場では非常に存在感のある仕事だと言えるでしょう。

直接患者さんの生命に関わる仕事をすることになりますので、確かな知識と技術が必要となります。
こうしたことから、臨床工学技士の資格を取るためには、しっかりとした教育を受けていることが条件となります。
臨床工学技士試験の受験条件としては、指定された課程を実施している大学か、臨床工学技士の3年生の学校に行く必要があります。

学歴がないと国家試験を受けることすらできませんので、まずは通える学校を探して入学に必要なものを調べるようにしましょう。
その後、国家試験を受けることになりますが、こうした学校でしっかりと勉強していれば、試験自体は大きな障害とはならないでしょう。

臨床工学技士の試験の内容とは?

臨床工学技士の試験は一年に一回、だいたい3月に実施されます。
試験会場は日本国内で4か所ほどとなりますが、年によってどこで行われるかが変わりますので、事前に確認して前後の予定を組んでおくようにしましょう。

試験の内容は、まず医学そのものについての科目があり、医学総論や臨床医学についての問題が取り上げられます。
その他は、主に臨床工学技士としての業務に関わる項目となります。
医療用の電子や機械関連の内容が出題され、全体の中でも大きな割合を占めます。

さらに、生体機能代行装置についてや生体物性材料などについての問題も出されます。
また、医療用機器の安全管理についての科目もあり、機械類についての総合的な知識が問われることになります。

臨床工学技士の試験の合格率はおよそ85パーセントくらいで推移していて、比較的高い率を保っています。
学校できちんと学習を続け、試験前には確実に試験対策を網羅することによって、さほど難しくなく試験をパスできるでしょう。
試験内容がそのまま実際の業務に活用されることになりますので、試験対策は非常に重要です。

臨床工学技士のニーズは高い

医療の現場ではさらにこれから医療機器の使用率が高くなっていくことが予想されています。
また、機器の複雑化やハイテク化が進んでいくため、臨床工学技士の働きはとても大きなものとなっていきます。
患者さんの命を支える仕事に直接携わることができますので、大きなやりがいを持てるというのも大きなメリットの一つと言えるでしょう。