責任感の強さが必要
医師や看護師が病気の治療をするのに対して、保健師の仕事というのは予防や健康な状態の維持をすることが主な役割です。
具体的には、健康診断による疾病の早期発見、病気予備軍に対しての生活習慣指導や食事指導を行ったり、子供の成長に不安のある保護者に対しての声かけやアドバイスといった健康にまつわる心配や不安の相談を行っていきます。
保健師の仕事の対象は乳児から高齢者まで幅広く、相談の内容も発達相談や生活指導相談と多岐にわたるので、多くの知識と広い視野が求められます。
中には看護師的な知識だけでなく医学的な知識も視野も持っておく必要があります。
保健師の職場としては、大きく分けると地域の保健所や市役所で働く行政保健師、企業の医務室や健康相談室で働く産業保健師、学校の保健室で養護教諭として働く学校保健師があります。
どのような場面で働くとしても、保健師として働くためには看護師資格が必要です。
看護師試験に合格したのち、保健師養成学校で半年から1年の勉強をするか、4年制の保健師課程のある学校で勉強をしたのち保健師の国家試験を受験することができます。
保健師は看護師と同じように人の命や健康に携わる仕事ですから、責任感の強さが必要です。
仕事の中で役立つであろう専門的な知識を日頃から身につけておくことが必要ですし、臨機応変な対応をする際の判断応力も求められます。
そして、それと合わせて健康上の不安を抱えている人に対して優しくフォローをする優しさも求められます。
指導的な立場が求められる場面もありつつも、相手の話に耳を傾け優しく寄り添うことも求められますから人の話を受容しながら大切なことは伝えていく強さも必要です。
勤務先によって違う
保健師の勤務時間や仕事内容は勤務先によって異なります。
例えば、保健所勤務の場合には保健所の開庁時間が勤務時間になりますし、病院勤務の場合には、夜勤の有無によって勤務時間が変わります。
多くの場合は、昼間の仕事がメインであるため、ここでは一般的な業務時間での仕事時間とその仕事内容を紹介していきます。
保健所や検診センター、病院の昼間時間の勤務の場合、8時半や9時から勤務が始まります。
仕事の内容として、発達診断や健康指導といった企画が行われる場合にはその対応を行います。
他にも、地域の巡回をして住民に対して直接指導を行うこともあります。
基本的には定時で退社をする頃ができますが、多忙な時期には残業が必要な時もあります。
残業内容としては、検診のデータの取りまとめ、再検査の書類作成、といったことがあります。
ただし、残業の必要となる時期というのは検診が立て込む時期であり、検診スケジュールはあらかじめ出されていますからあらかじめ検診前にできる業務をこなしておけば十分に残業を回避することはできます。