高い学歴が求められる臨床心理士の試験
臨床心理士は、精神的な疾患や悩みを持つ人とのカウンセリングを通して、問題を解決するように助けるエキスパートのことです。
この資格は国家資格ではなく、民間資格としての位置づけですが、非常に高い基準が設けられていますので、高度なスキルを持っている人として認められるという特徴があります。
というのも、臨床心理士の試験を受けるためには、指定されている大学院を修了するということが条件となっているからです。
もしくは医師免許を持っていて、臨床心理の現場で2年以上の実務経験を持っているという条件を満たさなければなりません。
試験を受けるために、かなりの期間と学歴が求められることになりますので、臨床心理士とした働きたいと思っているのであれば、かなり早い段階から進路を決める必要があります。
臨床心理士の試験内容と合格率は?
臨床心理士の試験は一次試験として、筆記試験と論文記述試験があります。
筆記試験では、広く臨床心理学についての問題が出されると共に、臨床心理査定、臨床心理面接、様々な臨床心理に関する研究結果などについての問題が出されます。
基礎的な分野における問題が多いとはいえ、かなり範囲が広くなりますので、まんべんなくどの分野も学習していくことが重要です。
二次試験となる面接試験では、単に臨床心理士として必要な知識だけではなく、臨床心理士としての姿勢や態度、対人間でのコミュニケーション能力なども見られます。
いわば臨床心理士の実践的な能力を見られる面接となりますので、試験の中でもかなり重視されるものとなります。
こうした試験を経て合格となるわけですが、合格率は例年60パーセントを前後する形となっています。
かなり高度な教育を受けてきた受験者の合格率がこのくらいですので、試験の難度はかなり高めと言えるでしょう。
試験対策をしっかりとして、過去問などの傾向をきちんとチェックしておくことがポイントとなります。
国家資格として位置づけられることを見据えている
このように、非常に高度な臨床心理のスキルを持っていることを証明する資格ではありますが、あくまでも民間資格として機能しています。
そのため、これから国家資格として認定されることを目指していて、より権威のある資格に変化する可能性もあります。
臨床心理士の資格を持っていると、現在でも企業カウンセラーや学校での業務、保健機関での仕事などをすることができ、採用に有利となります。
臨床心理の分野では非常にレベルの高い資格ですので、もし学歴という条件を満たせるのであれば資格取得を考えてみると良いでしょう。
個人でカウンセリングをするなど、仕事の選択肢が広いので、いろいろな活用の仕方があります。