救急救命士の受験資格とは?
救急車やドクターヘリに乗って、事故や災害現場、救急患者さんのもとに行き、現場での緊急処置、緊急車両の中で病院に到着するまでの措置をするのが救急救命士の仕事です。
市民の命を守るという意味で、非常に重要な働きをしていますが、その仕事を成し遂げるためには高度な技術と専門的な知識が必要となります。
そのため、簡単にこの資格が取れるわけではなく、国家試験を受けるためにも条件を満たさなければなりません。
救急救命士試験を受けるためには、高卒後救急救命士の2年制の養成機関に通うか、医大を含む指定されている大学での単位を取ることが求められます。
こうした学歴がない場合には、実際に消防士として実務経験を5年以上続けて、指定されている講習を受けることによって試験を受けることができるようになります。
受験資格を得るまでに一定の時間がかかりますので、準備をしっかりとする必要があります。
救急救命士試験の概要と難度
救急救命士の試験はマークシート方式の問題となっていて、主に医学と救急医学に関する内容が扱われます。
基礎医学として、人体の基礎や病気になる原因や、特徴的な症状などについても問われます。
また、負傷した場合に起こる人体の反応や、措置を行う際にまずすべきことやその重要性などの点も出されます。
さらに、試験の中で実践的なものとして、救急医療の分野でどのような原則があるのか、現場での対応方法や、具体的な措置の仕方などが出題されます。
医療行為においては救急救命士ができることと、医師しかできないこともありますので、その境目や関係する法令などについての問題も出され、範囲が広くなっています。
救急救命士試験の合格率は例年80パーセント台となっていて、90パーセントを超える年もあります。
これは問題が簡単だという意味ではなく、受験者がみな時間をかけて専門的な教育を受け、しっかりと準備をしているということを示しています。
よりニーズと質の向上が求められる救急救命士
現在日本は高齢化が進んでいますので、救急医療の重要性はますます高まっています。
現場で真っ先に働くのは救急救命士ですので、当然そのニーズは大きくなっていくことになります。
また、災害が日本全国で多発するようになっていて、その規模も被害の度合いもひどくなっています。
こうした災害現場でも救急救命士の働きは非常に重要なものとなりますので、市民の命を救うためにこれからさらに必要が増していくことでしょう。
特に災害現場では、非常に難しい状況が生じますので、現場で措置をする救急救命士の質の高さというのも大事になってきて、一層のレベルアップが期待されています。