養成学校に通うことによって受験資格が得られる
高齢者や身体機能障害を持つ人たちのリハビリを行うエキスパートが、この理学療法士です。
身体機能の仕組みを理解した上で、適切な運動や器具を用いた訓練を行うことで、身体機能の回復を狙うという仕事を行います。
そのためには、専門的な知識が必要ですし、安全に訓練を施すためにはしっかりとした技術が必要となります。
こうしたことから、理学療法士として働くためには国家資格が必要となります。
試験を受けるためにも条件を満たさないといけないことになっていて、多くの人は理学療法士養成のための専門学校に通います。
大学などで指定された養成課程を修了することによっても受験資格が得られますが、割合としては専門学校に行って受験資格を満たしている人の方が多い傾向にあります。
理学療法士試験の内容と合格率は?
理学療法士試験は、筆記試験と実技試験の二本立てとなっています。
筆記試験はまず、解剖学や運動学、臨床心理学などの医学的な要素が強い問題が出されます。
また、こうした基礎医学的な分野に加えて、リハビリテーション医学や、理学療法についての知識を問う問題もかなり多く、理学療法士ならではの試験内容となっています。
実地試験では、より実践的な試験が実施され、学校で行った実習に基づいた技術的な要素が特に見られることになります。
単に勉強をすればよいということではなく、きちんと実技研修をしていないと実地試験には受かりませんので、学校での実習を真剣に取り組む必要があります。
理学療法士試験の合格率はここ最近の状況を見ると、平均で80パーセント台となっています。
かなり合格率が高めで、しっかりと養成学校での研修を受けていれば、さほど問題なく受かることができるでしょう。
学校では試験の傾向や具体的な対策を教えてくれますので、ポイントとなるところをしっかりと暗記、理解しておくことが資格取得のカギといえます。
医療現場でも介護分野でもニーズが大きい
理学療法士は主にリハビリテーションの分野で仕事をします。
そのため、一般の病院においても介護の現場でも必要とされていて、ニーズが高い状況が続いています。
特に高齢者向けの介護施設では、少しでも身体機能の回復を図り、日常生活に戻れるようにするという動きが強いため、理学療法士の働きはさらに重要性を増しています。
資格があれば、家族の事情などで一度職を離れていてもカムバックが比較的容易なため、女性にも人気の資格となっています。
多くの施設で積極的に女性の理学療法士を受け入れていますし、カムバックも歓迎していますので、これからさらに活躍できる場が広がっていくことになります。